今回は、車のセキュリティーアラーム(警報装置)のお話です。
けたたましい音で盗難やいたずらを周囲に知らせ、被害を未然に防ぐためのセキュリティアラーム。
ところが自分の車に乗り込もうとしただけなのに、大音量のアラームが!?
悪いことをしようとしたわけではないのに周囲の視線が痛い…。そんな思いをしたことはありませんか?
不要な時に鳴らしてしまったとしても、どんな時に鳴るのかを把握して、すぐに解除できれば慌てる必要はありません。
セキュリティアラームの仕組みを理解して、安心・安全なドライブをお楽しみください
車のセキュリティには純正のものから取付が簡単なものや精度の高いものまでいくつか種類があります。
まずはどんな種類があるのかをご紹介します。
車のクラクションを警告音として流用するタイプで、運転時に使用しているクラクションと似た音が警告音として鳴り響きます。
現在販売されているほとんどの車に標準装備されているタイプです。
・音が大きく周囲から気づかれやすい。いたずら目的であればかなりの牽制になります。
・自動車メーカーのもともとの純正アラーム機能がついている。
・手慣れていればクラクションの配線を素早く切って犯行に及ぶ事もあり得ます。その点で防犯性能は高くないといえますが、何も盗難防止装置がないよりは確実に抑制効果があります。
車に対する異常を検知するセンサーと警告音を発するアラームが一体化しているタイプです。
・一体化していることで装置がコンパクトで比較的簡単に設置することが可能。高感度なセンサーが異常を瞬時に察知し、犯行を牽制します。
・手慣れた犯行なら配線を切られたり取り外されたりする可能性も。簡単に取り外せないように本体や配線に工夫が必要です。
センサーとアラームが分離独立しているタイプ。センサーとアラームを別々の位置に配置します。
・一体型と同じ機能を有していますが、分離していることで性能を強化できます。
・簡単に取り外せないので防犯性能に最も優れています。様々なモードで細かい設定が可能な物もあります。
・本格的なものになるとプロに設置を依頼することになりますが、使い勝手と防犯効果は格段にアップします。
・精度の低い製品を選んでしまうと少しの振動でも作動します。
・精度の高い質のものは本体が比較的高価格です。
・一体型よりも取り付け作業に時間がかかるため工賃も高くなります。
セキュリティシステムは
①「車に衝撃」があった場合
②「不正な開錠」とみなされた場合
に警告音がなります。
車の窓ガラスを叩かれたり、車ごと盗難されるのを防ぐために衝撃を感知してセキュリティアラームがなります。
本来は防犯のための機能ですが、台風など風が強い場合に衝撃感知システムが作動して誤作動することがあります。
普段、車に鍵をかけるとき、スマートエントリーやキーレスエントリー(リモコン)を使っていますか?
実はリモコン操作とセキュリティーは連動しており、
・リモコン施錠=セキュリティON
・リモコン開錠=セキュリティOFF
という風になっています。
つまり、リモコンでロックした場合は、解除するときにもリモコンを使えばアラームは鳴りません
逆に、鍵をかける時にリモコンを使い、開けるときには別の方法を使うとアラームが作動してしまうのです
別の方法とは、例えばリモコンの電池が切れてしまったりなど、直接鍵を使って開錠するような場合です。
他にもリモコンで施錠したけど、うっかり無意識で鍵を使って開錠したというケースもよく聞きます。
セキュリティシステムは「リモコンで施錠したオーナーはリモコンで開錠する」前提で設定されているので、鍵穴を使って開けることは不正とみなされるわけです。
したがって、鍵をかけて車内に残した同乗者が車内から鍵を開けて外に出た場合にも警告音がなります
この場合も、「リモコンで施錠したオーナーは車外にいる」とみなされるため、車内からの開錠は予定外という扱いになるようです。
※これから暑くなる季節。同乗者を残して車を離れることは危険を伴います。窓を開けておくのも防犯上お勧めしません。
鍵をかける時にリモコンを使っていなければ、鍵穴に直接鍵を差し込んで開錠しても、中から開錠してもアラームが鳴ることはありません
とは言え、セキュリティシステムをOFFにしたまま駐車するのは防犯上おすすめできません。
※セキュリティをかけた場合でも万全ではありません。貴重品は車に置いたままにしないでください。
なぜ警報音が鳴ってしまうのか、そして警告音を止める方法を知っていれば落ち着いて対処もできるので、上手く使いこなしましょう
あなたが正規のユーザーなら、警告音がなってしまっても慌てる必要はありません
車種や機種によっても違いますが大きく分けると下記の2パターンで解除できます
※詳しくは取扱説明書で確認をください
キーレスエントリーやスマートキーのリモコンを使った正規の方法で開ければ警告音は解除される仕組みです
この方法がほとんどのセキュリティを止めるのに有効で簡単な方法です。
しかし、ここで注意!
ボタンを押してエンジンをかけるプッシュスタートと呼ばれる装備がついている場合、リモコンの電池が切れていると内蔵された鍵でドアは開きますが、エンジンをかけられません
そんな時はボタンに鍵を押し当ててエンジンをかけてみてください。
鍵を開けるほどの電力が無い場合でも、微弱な電流は流れているためエンジンをかけることができます。
エンジンがかかれば警告音は解除されます。
警告音は数秒間の猶予がありますので慌てずに落ち着いてエンジンをかけることができれば、警告音の鳴り響く前に解除できたり最小限にすることができます。
①安全を確保(※まず念のため周りに不審な人物がいないかどうかを確認)
②リモコンキーでドアロックを解除
③エンジンを始動
という手順を覚えておきましょう。
セキュリティーシステムが普及してから車の盗難やいたずらの件数は確実に減っているそうです。
思いがけず不要に鳴り響いて、時には煩わしく感じる警告音ですが、車の盗難やいたずら防止には一定の効果があります。
このように、警告音の鳴る仕組みや解除の方法を知っていれば上手に付き合うことができますね。
盗難防止装置が作動しても冷静さを心がけ、慌てずに対処しましょう
セキュリティアラーム以外でも、車の事で分からなかったり困った時はお気軽に当社へご相談ください。
それでは安心・安全なカーライフをお祈りしております。